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2018年度神戸市予算案について

2018年02月25日

2018年度神戸市予算案について
地域切り捨てから、街を守る一致点で市民共同を
日本共産党神戸市会議員団

神戸市は2月16日、2018年度神戸市当初予算案を発表しました。
予算案では、従来型の大型プロジェクト(阪神高速湾岸道路延伸、国際コンテナ戦略港湾、神戸空港の民営化など)へ優先的に予算配分され、さらに、都心・三宮の大規模開発の事業化予算が計上されました。
一方で、昨年秋の市長選で公約に掲げた「こども医療費助成を高校生まで拡大」にはまったく手を付けていません。また安倍内閣の社会保障削減の流れに連動し、国民健康保険料や介護保険料、後期高齢者保険料の大幅な値上げや、生活保護費の切り捨てが計画されています。

 

三宮一極集中のために「地域切り捨て」すすめる
都市空間向上計画

新年度予算案では、新たに「都市空間向上計画(立地適正化計画)」策定が盛り込まれました。
いま、都心から離れた郊外やニュータウンの地域では、生活関連施設の撤退、バスの路線の縮小、少子高齢化など深刻な課題に直面しています。神戸市は、こうした地域を応援するのではなく「人口減少」「コンパクト化」という名目で切り捨てようとしています。
2月に発表された「計画」の考え方案では、おおむね50年先には3割の人口減少が見込まれるとして「居住誘導区域」と「都市機能誘導区域」を設定するとしています。
「居住誘導区域」では、既存の市街地を線引きし、生活利便施設の維持や行政サービスの水準を保証する地域が限定され、保証しない地域は「住宅以外」への転用が誘導されます。こうして、切り捨てられる対象地域には、過去に神戸市みずからが切り開いてきたニュータウン・開発団地等が狙われています。
一方、「都市機能誘導区域」は、駅近などに限定され、都心・三宮では、今まで以上の規制緩和や支援制度によって、商業・業務を集積させる、文字通り三宮一極集中の計画になっています。
久元市長は、この7月にも「計画」の素案をまとめ、住民サービス提供を保証しない「区域」をトップダウンで指定しようとしています。

 

保守、革新にこだわらず「愛着ある街に住み続けたい」の一致点で共同を

多くの住民が、長年まちづくりに尽力してこられ、様々な地域課題の解決にむけている最中に、こうした努力を踏みにじり、愛着ある街を奪う権利が、いったい誰にあるというのでしょうか。
この計画は居住権・財産権をも侵害する大問題であり、従来の保守や革新という枠にこだわらず、お住まいの地域に愛着を持ち、住み続けたいと願うすべての住民の皆さんに「都市空間向上計画(立地適正化計画)」に反対する一致点での共同を呼びかけます。
さしあたり、3月13日から4月12日までおこなわれる市民意見募集(パブリックコメント)に、多くの皆様が、直接神戸市に意見を寄せていただくようおねがいします。

 

2018年度神戸市予算案のポイントについて

新年度予算案の最大の特徴は、都心・三宮巨大再開発を市民不在ですすめる一方、そのための莫大な予算のねん出のために、郊外・ニュータウン地域の利便が切り捨てられ、子育て世代から高齢者まで、市民生活の向上の願いがまるごと後回しにされていることです。

 

トップダウンの三宮再開発は中止を
都心・三宮・WF再整備

久元喜造市長は「人口減少社会の進展に歯止めをかけることを基本目標」に、神戸を「さらなる高み」に押し上げるとして、阪神高速湾岸道路延伸に53億円、国際コンテナ戦略港湾に38億円、神戸空港に33億円など、陸・海・空のインフラ整備をすすめようとしています。
その要となる都心三宮・ウオーターフロント(WF)開発では、新バスターミナル整備の再開発会社の設立、三宮駅南側駅前広場や新中央区総合庁舎の整備など、85億円もの予算を計上しました。
三宮再開発に関して出された、800件もの市民意見(パブリックコメント)の集計が済まないうちに、計画推進を予算化するなど、市民不在のトップダウンと言わざるを得ません。

 

市長の「バランス」とは不便な地域の切り捨て
立地適正化計画

市長は「地域の特性を生かしたバランスのとれたまちづくりの推進」を掲げました。その「バランス」の実態は、都市空間向上計画(立地適正化計画)で市街地を選別・線引きして、地域によって行政サービスに強弱をつけるというものです。
これまで神戸市が自ら整備して来た、ニュータウンや開発団地などで、「少子高齢化で対策が困難になった」「三宮に予算をつぎこみたい」からと、手を引くような計画は絶対に許せません。

 

社会保障破壊すすめる安倍内閣の防波堤こそ必要
国保、介護、生保

安倍内閣による社会保障の度重なる削減は、6年間で1.6兆円にものぼります。年金、生活保護の改悪など市民の生活基盤は極端に弱められています。にもかかわらず、久元市長は「すべての世代を対象とした社会保障政策の厚みが増した」などと、市民の暮らしの大変さはどこ吹く風で、市民負担増を予算化しました。
国民健康保険料は、道府県化にあわせて保険料の計算方式を変更(扶養親族への控除制度縮小(21億円分、所得が低い世帯への負担配分の増加)。しかし、急激に保険料が増える世帯に対しては、上げ幅を15%上限とする激変緩和措置しかありません。また介護保険料は年6372円(基準額)、後期高齢者医療保険料も年558円値上げされます。生活保護制度では、国の改悪に反対するどころか、医療費負担を求める先頭に立っています。
いまこそ国の悪政からの防波堤となって「住民福祉の向上」を使命とする自治体の役割を発揮すべきときです。神戸市として、国民健康保険事業会計への法定外繰入金の復活や、介護保険基金の全額取り崩しなど、自治体として取りうる最大限の努力で市民負担軽減策を講ずるべきです。

 

医療教育の負担軽減で子育てしやすい環境づくりを
子育て、保育、教育

待機児童解消で、市民や運動団体が求めてきた保育人材確保策が一部もりこまれました。一方、保育施設では約1600人分の保育定員を拡大するとしていますが、施設を新設する地域を差別化(東灘、灘、中央、垂水のみ)し、新設は285人分にとどまります。
教育環境では、保護者の強い願いに動かされ、過密校対策で、公園や児童館、市住跡地などを活用しグラウンドや校舎の増築の検討がはじまりました。こうした現実をよそに、過密校の校区内に神戸市がマンションを誘致(中央区雲井通、新港町など)するなどとんでもありません。

 

呼び込み型ではなく、神戸に根付いた産業商業の応援を
中小企業

経済対策では、アベノミクスに追随した成長産業支援が中心です。医療産業都市構想に14億円のほか、大企業支援では、小さなオフィスでも「本社機能」と宣言すれば賃料補助をしたり、研究施設をポートアイランドに公費整備するなど至れり尽くせりです。地域に根付いた中小の産業、商業の応援こそ求められていますが、融資の信用保証料補助を改悪するなど、神戸市としての支援制度を事実上皆無にしようとしています。

 

市民運動と12名の議員団の力で前進した施策も
実現施策

一方、市民・団体のみなさんの長年の運動と日本共産党市議団のスクラムを組んだねばりづよい取り組みが実り、就学援助入学準備金の前倒し支給や、妊婦健診の拡充、スクールカウンセラー・ソーシャルワーカーの増員、医療的ケアが必要な児童の保育所・幼稚園等への看護師配置・派遣、全学年受け入れを踏まえた児童館整備の拡充、阪神西元町駅のバリアフリー化、神鉄シーパスワンの発行枚数の拡充などが実現しています。

 

開発優先をあらためれば市民生活向上の財源はある
財源提案

神戸市の新年度予算額は、一般会計で7785億円とほぼ前年通り確保されています。ムダな大型開発の削減や120億円もため込んだ基金を活用すれば、子どもの医療費無料化や、国保介護の負担軽減、住宅店舗リフォーム助成など多くの事業が実現できます。
日本共産党神戸市会議員団は、みなさんの願いや思いをお聞きしながら、住民本位の予算編成への抜本的な組み替えを求めて、全力でがんばります。