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借上住宅入居者「このまま住み続けさせて」

2012年06月19日

都市消防委員会入居者涙で訴え

市議会都市消防委員会が6月19日に開かれ、民間借り上げ災害公営住宅問題が取り上げられました。同委員会には、市営住宅として住み続けられることなどを求める陳情13件が提出されており、その審査が行われました。
委員会の冒頭、陳情者の内、6人が口頭陳述を行い、それぞれの生活、地域との関わりなどにふれながら「このまま住み続けられるようにしてください」と訴えました。
阪神淡路大震災救援・復興兵庫県民会議の岩田伸彦事務局長は、国連人権規約委員会から被災者対策で指摘を受けたこととの関連で、被災高齢者、障がい者など、社会的弱者にたいする支援こそが求められているとして、借り上げ住宅からの追い出しは絶対にやめるべきだと訴えました。
長田区の「湯川マンション」に住む友光登美子さんは「90代の人、車いすの人などが助け合って暮らしています。追い出される夢を見るなど、本当に辛い思いをしています。議員のみなさま、よろしくお願いします」と、涙ながらに、住み続けられるようにしてほしい、と訴えました。
東灘区のシティーコート住吉本町に住む、視覚障がい者・車谷美枝子さんは「震災で夫を亡くし、還暦をすぎた全盲の私が、この先、どこでどう生きていけというのでしょうか。近所に何があるか、駅への道はどうかをまず自分が覚えて、盲導犬に教えるのです。大変の上にも大変としかいいようがないんです。簡単に移れといわれてもできません」と、入居者の実情を見ない市のやり方を批判しました。
灘区のウェルブ六甲道の根津良一さんは「うちは再開発住宅で、市に協力して住民が土地や家を提供し、住み続けられるようにと建てられた受け皿住宅として入居した。(借上げ住宅となっているものの)1棟は、契約書には移転の件は記載されていない。にもかかわらず、住み替えさせるのはおかしい」と告発しました。
質疑で当局は「個別具体の事情を把握して、きめ細かく配慮、対応したい」との答弁をくり返しました。
日本共産党の大かわら鈴子議員が「具体的にはどういう配慮をするのか」とただすと、「要介護の方や障害のある方には、ヘルパーや親族と連携しての住み替えを考えている」などと答弁。大かわら議員は「結局、追い出しのための『配慮』でしかない」と厳しく批判。「陳述した視覚障がい者の方がどうやったら引っ越せるというのか」と追及。当局はまともに答えられず、「ご家族やみなさんのご協力で…」とくり返すだけでした。
大かわら議員は「入居時に20年の期限も伝えていないなど、神戸市の落ち度は明らか。追い出し方針を撤回すべきだ」と迫りました。質疑の中で、与党議員からも「どうしても転居が困難な世帯には住み続けることができる対策がいるのでは」などの意見も出ました。
陳情は、日本共産党だけが採択を主張し、自民、民主、公明、みんなの党などが審査打ち切りとしました。