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高齢者に退去迫るなー借り上げ災害公営住宅

2011年10月12日

松本のり子議員が総括質疑

神戸市議会決算特別委員会が10月12日にひらかれ、総括質疑が行われました。日本共産党の松本のり子議員が、借り上げ災害公営住宅、保育所待機児童、ポートアイランド2期のバイオハザード対策について、矢田立郎市長の姿勢を追及しました。
借り上げ災害公営住宅入居者に対して神戸市は、「期間は20年間」だとして退去を求めています。しかし、入居者の多くが、入居する時「20年後には延長されるでしょう」と聞いています。また、ある借り上げ住宅では、入居者の半数以上が「引き続き住み続けさせて下さい」などと「市長への手紙」で訴えています。ところが、神戸市は「市長への手紙」をだした住宅に住んでいる生活保護世帯に「市営住宅の定時募集申込書」を送り、転居を促しています。その中には、末期ガンで「余命一年」と宣告されている高齢者もいます。
松本議員は「市長のいう丁寧できめ細やかな対応とはこういうことか」と批判。「病気や高齢で、ここで最期を迎えたいという願いにこたえるべきではないのか」とただしました。

答弁:中村副市長は「生保世帯には、高齢などで説明会に行けない人も多いので、個別に様々な情報提供をしている。指摘のケースは、ケースワーカーが入居者の選択の幅が広がるとして提供したもの。高齢者、障害者で配慮が必要な人に不安がないよう、意向を聞きながら適切な情報を提供し、きめ細かな対応をする」などと答弁。
松本議員は、入居期限を書いていない住宅があることや、契約を継続すると書かれている住宅もあることなどを指摘。震災当時、住宅課の庶務課長だった小柴副市長も、住宅供給公社の専務理事だった中村副市長も知らないはずがないと批判。オーナー対象に、契約継続を前提としたアンケートも実施していることなどをあげ、借り上げ住宅からの退去を求めるのは「市営住宅を7000戸減らすことが目的だ」「高齢者の生きる希望を奪うべきではない」と、市営住宅として継続するよう強く求めました。

待機児童解消問題ー市所有土地に保育所を

保育所の待機児童解消策について、松本議員は市が所有しながら未活用となっている土地を具体的に指摘、保育所増設などを求めました。
保育所待機児童対策について市長は、「最重点課題」だとしながら「土地がない」などと答弁しています。しかし、共産党議員団の調査で、待機児童の多い灘区や垂水区、須磨区で未利用のままとなっている土地があることを指摘。保健福祉局審査で、保育所建設を求めたにもかかわらず「近隣に保育所がある」などを口実に新たな整備を拒否しています。たとえば、須磨区の名谷駅前に未利用の保育所用地があるのに、「近隣に4つの保育所がある」ことを理由に新設しないと答弁しています。
しかし、この地域に住む、間もなく育児休暇が切れる人が申込に行っても「あいている保育所がない」「いまは入れません。無認可保育園か、育児休暇を延ばせないか」「このくらいの待機児童では保育所はつくれません」などの答えが返ってきています。
東灘区では、区役所南に28階建てのマンションと、その東側にも29階建てのマンションが建設中です。この二つのマンションが完成すると、たちまち、待機児童が増えます。
松本議員は「全市でも増え続けている待機児童を解消するには、保育所を増やすしかない」と指摘。待機児童解消は最重点課題だというなら、神戸市の持っている未利用地を活用して早急につくるよう求めました。

答弁:矢田市長は「公有地についても考えている。民有地は、物件と保育所運営事業者とをマッチングするシステムができないか考えている。保育事情が不足している地域での整備をはかりながら、目標の早期解決をはかりたい」などと答えました。
松本議員は、須磨区に塩漬け土地が3か所あると具体的に指摘。東灘では、廃止されたまま遊休施設となっている求女保育所の整備を求めました。
矢田市長は「求女保育所は、今後の住宅のマネジメント計画でどうするかという中で、保育所機能をどうするか、需要があれば考えることはありうる」などとこたえました。
松本議員は、環境未来都市構想で、待機児童ゼロは2050年ごろと書かれていることをあげ「これでは、まだ生まれていない子が、子育てをする時代となる。最重要課題との位置付けにはならない」と厳しく批判しました。

医療産業都市のバイオハザード問題ー条例つくり独自の規制を

神戸市は、ポートアイランド2期で医療産業都市構想を推進しています。医療関連企業による研究も行われていることから、バイオハザードの危険性も指摘されています。共産党議員団はこれまでも、こうした危険性を指摘し、対策を求めてきました。今回の決算特別委員会でも、市民の安全を確保するため、民間企業もふくめ、すべての研究室で取り扱っている微生物等について把握するよう求めました。
神戸市は「民間とは契約を交わすときにヒアリングをしている」「細菌類はバイオセーフティーレベル2しか扱っていない」などと、危険がないかのような答弁を繰り返しています。しかし、レベル2の中にはボツリヌス菌などの特定病原菌も含まれています。
大阪府茨木市や、茨城県のつくば市、千葉市などでは条例で、進出している施設がどのようなウィルスを使っているのか、把握しています。
神戸市は「(神戸でも)住宅地ならば条例をつくる必然性はある」としながら、ポートアイランド2期が住宅地からはなれていることを理由に、条例制定を否定しています。
しかし、ポートアイランド2期には、24時間365日稼働している中央市民病院があります。入院患者やその家族、外来患者がいます。また、ポーアイ2期で働いている人たちもたくさんいます。
松本議員は「これらの人は、住宅地ではないから、何ら考慮しなくてもいいということにはならない」と批判。条例で企業に対する規制を強めることを求めました。

答弁:中村副市長は「感染症の研究の病原菌の所持、使用は、医療に関する法律で、国への所持許可届け出が定められている。吹田市、茨木、千葉市はいずれも、住宅地に隣接地しているので制定されている。神戸市とは事情が違う。感染症防止や対策は国が特定病原体の情報をつかむことで対策が取られる」などと答えました。
松本議員は、厚労省の結核感染症の担当者が「個々の企業、施設が内部規定を設けることになっているものの、3年に一度、調査にはいるが、ほとんどが指導がいる」と答えていることを指摘。副市長のいう「安全神話」は崩れていると批判。「国まかせではなく、安全を確保すべきだ。住宅ではないからいい、ということにはならない」と厳しく批判しました。
中村副市長は「条例を持って規制することも一つの判断だが、法体系で進んでいる状況で、条例制定してまで規制する必要はない」とあくまで、条例制定を拒む姿勢を示しました。
松本議員は「もっと真摯に考えるべきだ。きちんと他都市を調べるべきだ。市民の安全を確保するためにも条例を」と重ねて要求しました。