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福祉制度の財源政府に要求を(一般質問:金沢)

2014年12月05日

消費税頼みの姿勢を批判

金沢はるみ議員が一般質問

 神戸市定例市議会の最終本会議が12月5日にひらかれ、日本共産党議員団から金沢はるみ、山本じゅんじ両議員が一般質問に立ち、久元喜造市長らの政治姿勢をただしました。

金沢議員は、消費税、指定管理者、神戸電鉄粟生線、借上住宅問題を取り上げました。

消費税について、安倍首相は再増税を1年半先送りするとしています。金沢議員は「先送りでなくきっぱり中止すべき」と指摘しながら、政府が「再増税を財源として進める」としていた福祉制度の後退も懸念されていると指摘。保育所などを運営する法人から出されている「法定価格もわからないままだと、今後どうなるか不安だ」との声も紹介。責任は政府にあるとして「きちんと財源を求めるとともに、仮に財源が確保されない場合、独自財源で子育て支援や福祉の充実を行うよう」求めました。

児童館の指定管理期間・基本の4年にすべき

指定管理者制度について、児童館の指定期間が1年単位で行われている問題について、昨年11月議会で日本共産党議員団が不安定雇用などにつながるなどとして是正を求めました。質問に対し久元市長は「1年の指定期間ということについては、今後検討すべき点がある。施設の本来のあり方から考えると、もう少し長期間で指定して、安定的な運営をしていただくという方向に持っていくべきではないかと思っている」と答えています。ところが、こども家庭局長は、先の決算議会で「(児童館の運営について)平成27年度から4年の契約であっても地域が運営できるようになれば、(途中でも)地域に渡す」と答弁しています。

金沢議員は、昨年の市長答弁の趣旨とも違うと指摘。雇用も不安定になるとして「児童館についても4年の期間を守るべき」と求めました。

粟生線存続へ自治体レベルの協議の場を

神戸電鉄粟生線は、毎年10億円もの赤字となっています。沿線自治体による40億円の無利子貸し付けや、粟生線活性化協議会の取り組み、沿線自治体の努力なども行われていますが、目に見える成果は上がっていません。神戸電鉄幹部は「このままでは粟生線は存続できない。上下分離方式にして欲しい」などの発言を繰り返しています。

金沢議員は、今後の粟生線のあり方について、兵庫県や沿線自治体による行政レベルで話し合う場を再度つくるよう求めました。

障がい者、高齢者を不安に陥れる神戸市

借上住宅問題について久元市長は、11月20日付「神戸新聞」のインタビューで「今の方針は専門家の意見を聞き、市会での議論も十分に踏まえてつくられた。軽々に見直すべきではないと思う」などと、従来と同じ答弁を繰り返しています。しかし、神戸市は、民間オーナーが返還を求めているとされている借上住宅入居者に「要介護3以上・重度障害・85歳以上いずれかに該当される方がおられる世帯も含めて、全入居世帯に満了日までに移転していただくことになります」などと退去を迫っています。

金沢議員は、問題は日々深刻化していると指摘。市が決定した入居継続基準に合致する人も退去を迫られているとして「市長は、現実に起きている問題を直視して、高齢者、障がい者など、不安におびえ続けている入居者の声を聞き、方針を抜本的に転換・改善すべき」だと迫りました。

▲答弁とその後の質疑から▲

質問に対し久元市長らは「(消費税)自治体の社会保障は国の負担と自治体独自の負担で進めているものがある。前者は国が財源を確保するべき。これが行われないからといって、市の負担でやるのは無理だ。今後、見通しを踏まえ総合的に勘案する」「(指定管理)行財政改革懇談会報告で、地域力の活用をと言われている。4年の期間で指定するが、運営を希望する地域団体や法人があれば変更を進める。希望者は新しい団体での雇用を継続する。社協職員は異動でも対応する」「(粟生線)住民が乗って守る、というのが不可欠。活性化協議会が議論する場だ」「(借上)今の方針は、訪問や調査、入居者の意見も聞いて決めたものだ。オーナーが返還を希望している住宅の入居者については、優先的にあっせんに取り組む」などと答えました。

福祉制度市の単独事業の後退させるな

答弁に対し金沢議員は、消費税問題について、最大の責任は財源を消費税に頼っている政府にあるとしながら、福祉の後退につながらないような手立てをとるべきだと指摘。市長答弁では福祉が後退する危険があるとして「市の制度として進められている福祉職場で働く職員などの給与改善対策費など、現行制度を後退させるべきではない」とただしました。

指定管理者について「希望する人は雇用を継続する」というものの、労働条件が引き下げられる可能性は否定できません。金沢議員は「市長がこたえた安定的な運用、という点からの後退は明白だ」と批判。労働条件は現行で継続するのかとただしました。

質問に対し玉田敏郎副市長は「労働条件は話し合い」などと答え、労働条件悪化につながる可能性を否定しませんでした。

神鉄粟生線では、神戸電鉄幹部が頻繁に「このままでは廃止」などと発言しているのに対し、行政側からの発信はないのが現実です。金沢議員は「自治体側からももっと発信すべき。きちんと行政レベルの協議の場をつくっていないと、自治体の無利子融資40億円が一括返還となる27年度に新たな問題が出てくる可能性がある」として、あらためて設置を求めました。

震災20年借上住宅からの追い出し中止を

来年1月17日は、阪神・淡路大震災から20年の節目です。「朝日新聞」のインタビューで市長は「震災を知らない市職員が4割以上になった。当時のノウハウや思いの継承が大事」などと語っています。震災以降、被災者は避難所、仮設住宅などで苦しい生活を余儀なくされました。その中で孤独死もでました。震災の一番の教訓は、地域のコミュニティー・絆を大切にすることです。震災から20年の神戸で行われている借上住宅入居者に対する冷たい対応は、全国からも注視されています。金沢議員は「市民の健康と命を守るというのが自治体の首長の最大の役目だ。地域のコミュニティーを分断し、高齢者や障がい者を危険にさらすような借上住宅からの追い出し政策は絶対やめるべきだ」と強く求めました。